一次試験

【一次試験編】サラリーマンから半年で国家公務員総合職に合格した勉強法

はじめに.全くのゼロからでも半年あれば合格できる

私はサラリーマンをしながら受験勉強を始め、最終的に4位で国家公務員総合職試験に合格しました。受験期間は半年、試験区分は大学の専攻とは全く異なる試験区分でした。つまり、仕事をしながらでも、全くのゼロからのスタートでも、半年あれば十分に合格できるということです。

このサイトでは、半年に渡って記録し続けた勉強時間をもとに、学生や社会人の方向けに、勉強時間や参考書、受験時の失敗談などをまとめています。

この記事では、勉強時間や科目、合格ボーダーラインなどについて解説しています。私が具体的にどのように取り組んだかを紹介します。

1.一次試験の合格ボーダーラインを調べる

まずは、一次試験のボーダーラインは試験区分によって異なるので、自分の受験する試験区分のボーダーラインをチェックしましょう。具体的な合格点を知ることで、後述するようにその後の勉強の効率がぐっと変わってきます。一次試験の得点の出し方は少し複雑ですので下表のように試験区分ごとに早見表を作成しましたので、参考にしてみてください。

早見表の使い方】縦軸が専門試験(多岐選択式)、横軸が基礎能力試験の素点となっており、その軸の交点が一次試験の得点になります。赤く塗りつぶされている点数が合格点です。この表の場合、一次試験の合格点が291点なので、専門試験(多岐選択式)で35点、基礎能力試験で35点取れば、標準点は293点となり合格となります。

【2020年度国家公務員総合職試験(大卒程度試験)第一次試験 合格点早見表】

政治国際区分 法律区分 経済 人間科学 工学 数理科学・物理・地球科学区分 化学・生物・薬学区分 農業科学・水産区分 農業農村工学区分 森林・自然環境区分

一次試験の得点の計算方法 詳しくは下記をご覧ください。https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/top_siken.html#insotsu_sougou (人事院.“ 試験情報 ”. 国家公務員試験採用情報NAVI.)

この式を用いて、基礎能力試験と専門試験(多岐選択式)の標準点が算出され、その合計で合否が決まります。(上式は人事院HPより抜粋)

2.科目ごとの配点と実際の勉強時間

試験の出題範囲はかなり広いので、全てを網羅的に勉強することは非効率的です。そこで、配点に合わせて勉強時間もそれに比例するように調整するのが基本的な考え方になります。つまり、全体の5割の配点を占める分野があるとすれば、その勉強時間も総勉強時間の5割となるように調整するというイメージです。また、勉強しない分野、いわゆる「捨て問」をつくることも勉強の効率を大きく上げることができます。特に、忙しい学生や社会人の方は勉強時間が非常に限られていますので、いかに勉強時間の割合を上手く調整し、上手く捨て問をつくるかが合格の鍵だと思います。

下の表は、一次試験科目の配点と私の実際の勉強時間を並べたものです。

一次試験科目配点私の実際の勉強時間
専門(選択)27点180時間
基礎(数的処理)16点115時間
専門(必須)13点100時間
基礎(英文)8点80時間
基礎(時事)3点10時間
基礎(現代文)  4点4時間
基礎(理科,歴史)9点0時間

具体的には、上の表のように専門(選択)、基礎(数的処理)、専門(必須)、基礎(英文)は配点が高く、合格するためには外せない科目なのでかなりの時間を割いて勉強をしました。一方で、基礎(時事)、基礎(現代文)、基礎(理科、歴史)は、出題分野が広い割に配点が少な過ぎるので捨て問としました。このように、勉強時間には限りがあるので、「配点が大きい」や「より確実に得点が狙える」いった観点から勉強する分野を絞り、勉強時間を費やすべきです。

分野ごとに詳しく解説していくと、まず、「専門(選択)」、「専門(必須)」は、点の稼ぎどころです。二次試験でも出題分野が重複するので、その意味でもコストパフォーマンスは高いと思います。私はこの科目で9割得点できたので、しっかり時間をかけて準備をすれば、かなりおいしい分野になると思います。

次に、「基礎(数的処理)」、「基礎(英文)」は、すぐに得点が伸びづらい分野だと思います。特に数的処理は配点が非常に大きいので本番で失敗するとかなりの痛手になります。苦手な方は早い段階から計画的に取り組むべきです。とはいえ、数的処理にいくら時間をかけて勉強したとしても、本番で分からない問題が続いて想定より得点できないことも十分に考えられます。そこで、私はその保険として、安定して得点を見込みやすい基礎(英文)を時間をかけて取り組みました。当時、TOEICは730点でしたが、試験問題は学術的な単語が多く、読むのにかなり苦労しました。英文の難易度は結構難しめだと思います。半年かけて単語のボキャブラリーを少しずつ増やしていき、本番までには安定して得点を期待できるレベルまでになりました。数的処理が苦手は方は、英語で得点の基盤を固めることをおすすめします。

3.使用した教材ごとの実際の勉強時間

私が使用した教材と実際の勉強時間は下記の通りです。教材は過去問や市販の教材を中心に、科目は英語、数的処理、専門科目を早い段階から継続的に取り組みました。サラリーマンをしながらだったので勉強時間の確保には苦労しました。自宅では誘惑が多く集中できなかったので、平日は帰宅したらすぐにネットカフェに行き2~3時間勉強し、休日は図書館へ行き6~8時間くらい勉強していました。(ちなみにネットカフェ代は月3万円を超えていましたが、これで合格するんだったら安いもんだと自分に思いこませながら通っていました。結構高い。。。)

使用教材1.国家総合職教養試験過去問500

人事院から取り寄せる過去問には解説が付いていないので、「国家総合職教養試験過去問500」などの市販の解説付きの教材をやった方が効率的だと思います。英語の文章題もしっかり和訳がされているので、理解に結構役立ちました。

英語については、当時はTOEIC730点くらいだったと思いますが、いざ過去問を見てみると英文が全く読めず相当焦りました。出題文は学術的な単語や専門的用語が多いので、一般的な学生や社会人では分からない単語が多いと思います。分からない単語をコツコツとメモ帳に書き留めては暇な時間に復習し、試験用のボキャブラリーを増やすようにしました。ボキャブラリーさえ増やせれば安定して得点を見込める分野になるので、早めに取り組むのがお勧めです。

数的処理については、試験直前に本番を想定して時間を計りながら解くのに使っていました。ただし、苦手な方は過去問をやる前に基本的な考え方や解き方を解説している教材をやることをおすすめします。(私も苦手だったので、基礎を身に付けるのにもかなり苦労しました。)


使用教材2.畑中敦子の数的推理ザ・ベスト、畑中敦子の判断推理ザ・ベスト

専攻は理系でしたが、先述のとおり数的処理・判断推理のようなタイプの問題が苦手だったので、過去問を解く前に「畑中敦子の数的推理ザ・ベスト」、「畑中敦子の判断推理ザ・ベスト」を一周解いて基礎を固めました。過去問よりも難易度の低い問題を扱っており、基本的な解き方を効率的かつ網羅的に身に付けることが出来ます。苦手な方の場合、時間のない方でも、急がば回れでまずはこちらを解いてみることをおすすめします。



使用教材3.公務員試験 速攻の時事

時事問題は3問しか出ませんので、時間をかけ過ぎることには注意しましょう。私は通勤時間を利用して「公務員試験 速攻の時事」を2周読みました。社会人でしたので、ニュースや新聞に毎日触れてはいましたが、問題を解くとなると正確な知識が必要ですので、知識の確認や、情報の整理という意味で役に立ちました。意外と後々の面接でも使えるネタがあったりするので、一度は読んでみることをおすすめします。


使用教材4.専門試験(多岐選択式)

人事院から過去問を取り寄せて対策をしましたが、学生の方は大学によっては過去問・解説が既に研究室などにあったりするようですので確認してみて下さい。人事院から取り寄せる過去問には解説は書いていないので、基本的には自分で解説を作成する必要があります。(これが思ったより時間がかかるので注意が必要です。私は解説をまとめたノートを作成し直前の復習などに使っていました。解説ノートをつくることで理解がぐっと深まるのでおすすめです。)過去問は人事院ホームページから取り寄せることが出来ます。申請してから届くまで2~3週間かかりますので、余裕をもって申請を行うようにしましょう。

4.まとめ

いかにコストパフォーマンスの高い分野に時間を割けるか、いかに時間を無駄にせず勉強できるかが合格にカギになると思います。また、思いもよらないところから急にやってくるタスクに時間を取られるのは皆さんに共通することだと思いますので、短期集中型にはリスクがあります。できるだけ時間的に余裕を持った勉強計画を立てましょう(実際、これが一番難しいのかもしれませんが)。このサイトには他にも参考になる記事がたくさんありますので、参考にしてみて下さい。